2023年5月 庄内旅行の記録④ 山居倉庫と日和山の夕陽
前回:
16時前に善寶寺を出発し、本日のホテルがある酒田へ向かう。地図上では海岸沿いの道だったけれど、防砂林が整備されていたので、道中海はほとんど見えなかった*1。
20分ほどで山居倉庫に到着。駐車場は満車に近かった。
酒田米穀取引所の付属倉庫として、明治26年(1893年)から大正初期までに建築された倉庫群で、令和3年(2021年)に国の史跡に指定されています。
驚くのは現存する12棟中9棟は令和4年(2022年)まで現役の米倉庫として利用されていたことで、訪問時も外からかつて使用されていたベルトコンベアなどが観察できた。
手前の2棟は酒田市の観光物産館、いちばん奥の1棟は庄内米歴史資料館に改装され一般公開されている。
まずは物産館でお土産を購入。
物産館には「おしん」の名シーンを紙人形で再現したコーナーが。少女時代編の舞台が酒田で、山居倉庫もロケ地として使用されていたようですね。
酒田山王祭の亀笠鉾。明和2年(1765年)に本間光丘が作らせたもので、酒田市指定有形民俗文化財。
漆喰が塗り込まれた正面に対し、裏側は板張りの壁とケヤキ並木が美しい。
三居稲荷神社。元々この地にあった山居稲荷神社に、旧藩主酒井家の太郎稲荷と徳川家の禎祥稲荷を合祀したものとか。
再び表側。庄内米歴史資料館は閉館時刻過ぎてた。
鳥海山。加茂水では朧気に見えていたけど酒田まで来るとはっきり見えますね
山居橋から撮影。舟運を使った米の積み下ろしに絶好のロケーションだったのがわかる
最上川の舟運輸送に使われていた「小鵜飼船」が復元展示されていて、往時の雰囲気再現に一役買っていた
物産館で買ったお土産のうち「酒田むすめ」は車の中で食べた。しっとりとした触感で美味しかった。
17時過ぎに山居倉庫を出発。もうホテルをチェックインして良い時間帯だけれど、せっかく日本海側に来たんだから海に沈む夕陽が見たい、ということで、見晴らしの良さそうな日和山公園に向かう。
かつて船頭衆が、ここから日和を見て出航の判断をしたことが由来と伝わる場所ということで、湊町の歴史を伝えるつくりになっています。
公園内の池には千石船が1/2サイズで再現されていました。奥には西廻り航路・東廻り航路を開いた河村瑞賢の銅像も。
池の周りには日本列島を模して西廻り航路が再現されていた。
夕陽を見るため、公園内でもひときわ高台にある展望広場へ。同様に夕陽を見ようとする観光客が20人位いて賑やかでした。
展望広場には船頭衆が日和を見る際に利用した方角石が保存されていた。説明板によると寛政6年(1794年)には既に文献に見えるものとか。
あとは日没を待つ。公園内に移築保存されている旧酒田灯台を背景に従え、めちゃくちゃ良い景色。
刻一刻とその姿を変えていく太陽。水平線の向こうに見えなくなるまで、その変化を楽しんだ
少し歩くと文化10年(1813年)に建立された常夜灯があった。
旧酒田灯台がアクセントになっていた展望広場からの眺めに比べ、開放的な常夜灯からの眺め。こっちで夕陽を眺めてても良かったな。
旧酒田灯台の近くを通って駐車場に戻る。
旧灯台は明治28年(1895年)建設。昭和33年(1958年)の新灯台完成とともに現在地に移築保存されている。
役目を終えた建物を、解体せず現在まで保存しつづける熱意が素晴らしいです。
その後、山居倉庫前のヤマザワで晩御飯を調達し、
酒田駅前のホテル「月のホテル」にチェックイン。
ロビー前の読書スペースがとてもお洒落。
学校図書館によくあった古典文学集みたいな、懐かしさを感じさせる本も配架されていたので、チェックイン後に数冊パラパラと捲った
部屋も大層お洒落。
夜景を眺めつつ、地元スーパーの銀鮭やら手巻き寿司やら納豆やらを食べ、1日を締めくくりました